かんたん庭レシピNo. RCP24330施工例紹介

posted by  ガーデンプラス本部

涼を呼ぶスイレンを育ててみよう

夏の間次々と花を咲かせる睡蓮を、寄せ植え代わりに育ててみませんか?意外と簡単に育てられますよ。

ムーミンB

こんにちは!ガーデンプラスの中川です。
ようやく梅雨も明け、夏本番となってきました。うだるような暑さや強い光の中では、涼しげなものを見るだけで心が癒されます。今回はそんな夏にお庭を涼しく彩るスイレンをご紹介します。有名なモネの絵画のスイレンは池で美しく群生する様子が描かれていますが、実はお庭やベランダに置けるサイズの鉢で育てることができます。水面に浮かぶ丸い葉と、透明感のある花は夏の暑さを忘れさせてくれる存在に。ひとつひとつの花は3~4日ほどで咲き終わりますが、次々とつぼみをつけるのでうまくいけば夏の間中花を楽しめます。またほかの水生植物と組み合わせて意外と手軽に育てることができるので、夏の寄せ植え代わりに育ててみてはいかがでしょうか?

青い熱帯性スイレン、深紅の温帯性スイレン

水面に浮かぶように咲くのは温帯性スイレンの特徴

水面に浮かぶように咲くのは温帯性スイレンの特徴

スイレンには大きく分けて2つの種類があります。ひとつは「熱帯性スイレン」で水温24度以上で活動を始め、27度以上で活動が活発になります。もうひとつは「温帯性スイレン」で16度以上で活動を始め、24度ぐらいから活動が活発になります。見た目の最も大きな違いは、熱帯性スイレンは花が水面から飛び出して咲くのに対し、温帯性スイレンは水面に浮かぶような高さで花を咲かせます。また葉っぱも熱帯性スイレンの方がバリエーションが多く、エキゾチックな雰囲気です。

青い熱帯性スイレンの代表種「ディレクター・T・ジョージ・ムーア」。星形の花弁に黄色の雄しべとのコントラストがエキゾチック。

青い熱帯性スイレンの代表種「ディレクター・T・ジョージ・ムーア」。星形の花弁に黄色の雄しべとのコントラストがエキゾチック。

香りが素晴らしい・花付きがよいのは熱帯性スイレン。カップ咲きなど立体感のある花を咲かせる・色変わりが楽しめる種類が多いのは温帯性スイレンとそれぞれ良さがありますが、日本で冬越しさせやすいのは温帯性スイレン。熱帯性スイレンは、冬は鉢を室内に取り込んだり、フェルトで株をくるんで保護したりと、少し手間がかかります。

真紅の温帯性スイレン「ブラックプリンセス」

真紅の温帯性スイレン「ブラックプリンセス」

面白い特徴はさらにもうひとつ。スイレンというと白や黄色、ピンクなどのイメージですが、青い色が出るのは熱帯性スイレンのみで、逆に真紅の色は温帯性スイレンにしか今のところ存在しません。実はスイレンの育種が盛んなタイで青い温帯性スイレンが作出されたのですが、大きな洪水で流されてしまったとのこと。青くて育てやすいスイレンが再び作られるのを楽しみに待ちたいですね!

スイレンの植え方、管理の仕方

水中の素焼きの鉢が植え付け鉢。古くなった葉は水中に溶け出すので、根元から切って取り除く。

水中の素焼きの鉢が植え付け鉢。古くなった葉は水中に溶け出すので、根元から切って取り除く。

熱帯性・温帯性とも基本の育て方は同じです。「植え付け鉢」と「スイレン鉢」の2つの鉢を用意します。苗を購入した際のポットが大きければ、そのまま植え付け鉢として利用しても構いません。「植え付け鉢」に、小粒の赤玉土と腐葉土を混ぜたスイレン用の土と苗を植え付けます。その鉢ごとスイレン鉢にレイアウトし、そーっと濁らないように静かに水を注いだら完成。日常の管理は、蒸発した分の水を注ぐこと。黄色くなった葉や終わった花ガラを水に溶ける前に根元から取り除くことと、意外とシンプルです。

 

ポイントは株元に日光を当てること。そのため水が常に透き通っているかをチェックし、濁りだしたら水替えをします。また肥料も土の中に埋め込まないと、濁りの原因になります。

熱帯性スイレンの一種「ドーベン」は、葉にできる小さなムカゴで増える。

熱帯性スイレンの一種「ドーベン」は、葉にできる小さなムカゴで増える。

睡蓮鉢は陶器が安定していますが、大きいものはかなりの重量になるので、プラスチック製の鉢やセメントを練る時に使うような「トロ舟」でも育てることができます。大きいと水質が安定しやすいですが、小型のヒメスイレンやムカゴ(葉にできる塊状の養分。切り離すと根が生えてきて新しい株になる)で増える種類のスイレンの子株は、金魚鉢のような室内用の小さなガラス鉢でも花を咲かせることができます。

スイレンと共に楽しむ水生植物の寄せ植えやビオトープ

白い花が咲くシラサギカヤツリは湿地性の植物。砂利などで少しかさ上げをする。

白い花が咲くシラサギカヤツリは湿地性の植物。砂利などで少しかさ上げをする。

スイレン鉢にスペースがあれば水生植物の寄せ植えもできます。同じように植物の植え付け鉢を沈めるだけで基本はOK。水生植物には湿地性(根本だけ水辺に浸かるもの)・抽水性(浅い水辺に生えるもの)・浮葉性(葉が水面に浮くもの)・浮遊性(全体が水面に浮いているもの)、沈水性(完全に水の中に浸かるもの)と別れていて、それぞれ好む水の高さがありますので、レイアウトの際には石やカゴを使って鉢の高さを調整しながらレイアウトします。アクアリウム用の流木や自然石を使うのもおすすめです。

 

カヤツリグサ、トクサ、ミズカンナ、ホテイソウ、ウォーターバコバなど様々な種類があり、また陸上の植物よりも成長が早いのが特徴です。ミニパピルスと熱帯性スイレンで、エジプト風の寄せ植えを楽しんでみる…というのも面白いですね。

スイレン鉢の中のメダカ。入れすぎると酸素不足になってしまうので、数は控えめに。

スイレン鉢の中のメダカ。入れすぎると酸素不足になってしまうので、数は控えめに。

また睡蓮鉢には蚊の幼虫・ボウフラがわくことがありますが、鉢にメダカを入れてあげればボウフラを食べてくれます(ボウフラを食べてくれるように餌は与えません)。また小型のタニシ・ヒメタニシは鉢の中の藻を食べて水質の浄化に貢献してくれます。特にメダカは金魚に比べて小さくすばしっこいので猫や鳥からも逃げることができますし、元々日本に自生していたため戸外で冬越しが可能です。水を入れる際にはカルキを抜いた汲み置き水を使ってください。うまく育つと鉢の中で繁殖して、稚魚が泳ぐ姿を見られます。

 

様々な水辺の植物や小さな生き物がいる睡蓮鉢は鳥やトンボ、蝶が集まり、住宅街の小さなビオトープとなります。お子様と一緒に観察するのにももってこいですね。

 

夜行性スイレンやハスにチャレンジ

夜から明け方まで咲く熱帯性スイレンの夜咲き種「サー・ガラハッド」

夜から明け方まで咲く熱帯性スイレンの夜咲き種「サー・ガラハッド」

ここまで熱帯性スイレン・温帯性スイレンについて書いてきましたが、実は第三のスイレンとして「夜咲き性スイレン」があります。「睡蓮」の名前の通り、スイレンは夜になると花を閉じてしまう性質があるのですが、熱帯性スイレンの仲間の夜咲きスイレンは、夜から朝まで咲いて香りも楽しめるため、日中はお勤めに出ている愛好家に人気があるのだとか。昼咲き性品種と比べて大型なので、お庭にスペースがあればぜひチャレンジしてみたいですね。

蓮の花も小型種ならお庭で楽しめる

蓮の花も小型種ならお庭で楽しめる

また、スイレンと共に夏の池に欠かせないのが「ハス」。葉もつぼみも水面から飛び出して咲くハスは人の背丈ほども育つ大型種が多いのですが、「茶碗蓮(チャワンバス)」と呼ばれる小型のハスもあり、大きめの睡蓮鉢で育てられます。早朝に咲き、正午には閉じてしまうハスを見る機会はなかなかないですが、その姿は正に仏様の花と呼ぶにふさわしい神々しさがあります。品種もとても多いので、挑戦する価値がありますね!

 

 

トゥーティッキ

些細なことでも大歓迎!お気軽にお問い合わせください

お庭に関する事なら、ガーデンプラスへお任せください。ガーデンプラスは、全国で外構工事を手掛けるガーデンメーカーです。店舗でのご相談はもちろん、フォームやお電話からのお問い合わせも承っております。
記事に関してのご質問は、外構のプロスタッフがお答えいたします。

この記事へのご質問はこちら

中川知春(ガーデンプラス本部)

最後までお読みくださり、ありがとうございました。紹介しきれなかったですが、スイレンの品種も多種多様でとても奥深いです。病害虫にも強いので、ぜひ育ててみてくださいね!

ガーデンプラス本部
Web担当

中川知春

お客様の目線に立って、お庭の楽しみ方や情報をお伝えしていきたいと思います。

ガーデンプラス本部へのお問い合わせはこちらから

ガーデンプラス本部
お電話でのお問い合わせ
0120-694-028

受付時間:9:30~17:30

フォームでのお問い合わせ
ご相談フォームはこちら

現場調査・お見積りは無料です。お気軽にお問い合わせください。

PAGE TOP