明日からお庭でできる、冬や春の野鳥の招き方
冬から春は住宅街でも野鳥が見られるシーズン。手軽な方法でお庭に可愛い小鳥たちを呼んでみませんか?

こんにちは、ガーデンプラスの中川です。
日差しがだんだん明るさを増してきて、春が来たなと感じられるようになりましたね。ご近所に咲いた梅の花を見ておりましたら、さわさわっと枝が動いたような…よく見るとメジロでした。また朝の散歩中も、ウグイスの練習中の歌(ホーホケキョになりきらない鳴き声)が聞こえてきます。
冬から春にかけては、山に食べ物が少なくなるため、野鳥が山から里に下りて来る時期。お庭に野鳥を呼べる絶好のシーズンです。今日は、明日からでも手軽にできる、お庭への野鳥の招き方をご紹介いたします。
住宅街でも見られる野鳥
まずはどんな野鳥がやってくるかを見てみましょう。冬から春にかけては求愛シーズンなので、野鳥たちもいつもとは違う特徴的な鳴き方をしています。ご近所でもちょっと変わった鳥の声がするなと思ったら、野鳥がやってきているサインです。
特に住宅街でもよく見かける3種類をご紹介します。
・メジロ
スズメよりやや小さめ。黄緑色の体に目の周りが白くて見つけやすい野鳥です。ウグイスとよく間違えられますが、ウグイスはもっと渋いカーキ色で目のまわりも白くありません。「チィー」という澄んだ高い声でよく鳴きます。花の蜜が好物で、梅や桜の木の間をよく飛び回っています。
・シジュウカラ
白いほっぺたに黒いネクタイをしているような、分かりやすい外見です。「ツツピー、ツツピー」という独特の鳴き声も魅力で、西日本よりも東日本の方が多く見られます。小さな昆虫や木の実を好みます。シジュウカラの体はグレー系ですが、オレンジ色の体をした「ヤマガラ」という鳥もよく見られます。
・ジョウビタキ
私の家の近くでは秋ごろから見られますが、シベリアや中国東北部から秋冬の間だけやってくる渡り鳥。背中は灰色ですが、おなかは鮮やかなオレンジ色(オスだけ。メスは尾っぽがオレンジ色)でとても目立ちます。秋冬は「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と細く鳴き、小さな昆虫や木の実を好みます。
そのほか、ヒヨドリやキジバトなどやや大きめの鳥や、日本で一番小さなキツツキのコゲラ、よく川べりをチョンチョンと歩いているハクセキレイなども住宅街で見かけます。最近は鳴き声から種類を特定できるよう、ウェブサイトに音声データが掲載されていますから、自分の家の近くで聞いた声の正体を探してみてくださいね。
明日からできる、手軽な野鳥の招き方
・ミカンを枝に差しておく
一番簡単な呼び方は餌を置くことですが、安易にパンやお米を撒いてしまうと「溜まり場」となってしまい、フン害の原因に。また大型のカラスやハトが寄ってきて、小さな鳥が来なくなってしまいます。
おすすめは柑橘類。メジロやヒヨドリなど蜜を好む鳥の好物です。横半分に割って枝に差しておくと、空から見つけて寄ってきますよ。ずっと差しっぱなしにしていると腐敗したり虫が寄ってきてしまうので、果肉が食べられたら捨ててくださいね。
・ナッツをくだいておく
普段木の実を食べている鳥たちはナッツも好物です。餌場は鳥が寄ってきやすいよう、やや高い位置に設置してください。DIYしなくても、木製のお盆やお皿、木の板で代用できます。安定するように、針金を使ったり重みのあるものを選んで設置してくださいね。
・バードバスをつくる
我が家で夏場に見かけた光景なのですが、エアコンの排水ホースでできた水たまりでスズメが水浴びをしていました。実は、鳥は体についた寄生虫などを取り除くために水浴びや砂浴びが欠かせないそうですが、小さな鳥たちは足がつく浅瀬でないと水浴びしないようです。昔は川のほとりや水たまりで水浴びをしていましたが、今は用水路やアスファルトばかりで浅瀬ができないため、住宅街は慢性的な水浴び場所不足。バードバスがあればきっと喜んでくれるはずです。
バードバス専用の可愛らしいエクステリアもありますが、明日からできる方法としては、浅くて広いお皿や植木鉢の水受け部分に水をはっておくだけです。
・餌や隠れ家になる庭木を植える
明日からすぐには無理ですが、野鳥が好む果実や種をつける庭木を植えておくことで、冬の間の休憩所として野鳥が毎年やってくるお庭にすることができますよ。ナンテンやツバキなどは里に下りてきた野鳥にとって、冬の貴重な食糧です。丈夫で育てやすいということもあり、おすすめです。また常緑樹や生垣の茂みなどは鳥の隠れ家にもなります。そのほか果実のなる木も鳥に喜ばれます。野鳥を呼ぶために木を植えるときは、過剰な鳴き声やバードアタック、フン害がお隣のご迷惑にならないように気を付けてください。
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注意したいこと
野鳥は野生の動物なので、警戒心が強く、とても繊細な生き物です。彼らの生活をそっと見守ることと、食料の少ない時期だけ手助けをしてあげる気持ちで接してください。
1.見に行かない
鳴き声がしたら見に行って近くで眺めたいものですが、野鳥は人間の気配がする場所だと気づいてしまうと二度と来てくれなくなります。お庭に野鳥が来ても、できるだけ近寄らないようにしてください。どうしても見たい場合は、窓のそばなどでじっと待って、鳥が人の動きや声にびっくりしないようにしてあげてください。餌場や水場を設ける場所も、できるだけ人の姿が目に入らないようなところの方が寄ってくるようです。
2.大きな鳥を呼ばない
小さな小鳥は大きな鳥が来るのを怖がります。カラスやハトが寄ってくるような餌の置き方は避けるようにしましょう。また住宅街でも小鳥を襲う猛禽類がやってくることもあります。
3.冬だけにしよう
春になると野鳥は安全な野山に戻って生活しはじめます。また気温があがってくると、置いた餌に虫が寄ってきたり腐敗することも。暖かくなったら鳥たちも自分で餌をとり始めますので、餌を置くのは控えましょう。ただバードバスはスズメも利用しますので、いつでも新鮮なお水を用意しておくと喜ばれるかも知れません。
いかがでしたか?
野鳥は小さな生き物ですが、その鳴き声や愛らしい姿は自然の豊かさを感じさせてくれます。私の祖母もこの時期だけはミカンを庭に差して、メジロやウグイスが来るのを待っていたのを思い出します。庭木や花が植わった静かなお庭は、野鳥たちにとっても憩いの場所。ぜひ小さな鳥たちを労って、お庭を休憩場所として提供してあげてください。

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春の野鳥の代表・ウグイス、「ホーホケキョ」と鳴くのはまだ練習途中。どんどん上手になっていって初夏の山では、ホーホケキョとは全く違うさえずり方をしているんですよ!春はお庭で、夏は山で、野鳥を観察してみるのも楽しいですね。
ガーデンプラス本部
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中川知春
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